・予防歯科のよくあるご質問
Q. 歯石取りがチクチク痛くて出血するのですが、なぜですか?
A. 歯石取りの時にチクチク痛いのや出血も、歯茎の炎症に関係しています。
歯石取りをした際にチクチクした痛みを感じたり、歯石取りの後に、うがいをしたら血が混じっていたりすることがありますが、これは、歯科衛生士が誤って歯茎を傷つけてしまうせいではなく、歯茎に炎症が起こっているためです。
歯茎に炎症があると、歯のクリーニングや歯石取りの刺激で歯茎がチクチクした痛みや出血したりするのです。
歯科衛生士による歯磨き指導などのアドバイス通りに毎日の歯磨きを行い、定期的に歯のメンテナンス(クリーニング)を継続しているうちに歯茎の炎症は改善していきます。そうすると、歯石取りの時の痛みや刺激は感じなくなっていき、出血もおさまってきます。
1ヵ月~3ヶ月毎のタイミングで歯のメンテナンスを受けていただくと、歯に歯石がつく前の状態で除去出来ますので、歯石がたまることが少なくなってきます。
Q.なかなか取れない歯石と取れやすい歯石の違いはどんなものですか?
A.歯石は、歯茎よりも下にもつきます。この部分は「歯周ポケット」といい、歯と歯茎の間の溝が細菌により、深くなってしまったものです。歯周ポケット内の歯石は、食べかすなどの汚れと唾液と血液により作られるため、歯茎の上の歯石とは違って赤黒い色をしています。
歯周ポケット内の歯石は除去するのには時間がかかるので、歯石を除去するのにも時間がかかってしまいます。また、歯石に棲みついている細菌によって歯肉が炎症を起こしていますので、歯石を取る時の刺激で痛んだり、出血したりします。
歯石を除去すると、その部分の細菌が減りますので、炎症が少しずつ改善します。炎症がとれると、歯石取りの時の痛みや出血が減ってきます。また、除去しやすい歯石は、歯茎よりも上にある歯石です。歯茎よりも上に作られた歯石は、磨き残しや食べかすなどの汚れと唾液によって作られており、白や黄色っぽい色をしています。歯ブラシでは落とせませんが、歯科医院でクリーニングを受けていただくと簡単に除去することができます。
Q.歯茎の炎症以外でクリーニングの時に痛みが起こることはありますか?
A.知覚過敏の方は、歯のクリーニングをする時に神経が痛むことがあります。
知覚過敏の原因が、食いしばりや噛みしめによるものである場合は、歯の特定の部分の咬合面のエナメル質がすり減り、その部分が刺激されると痛みを感じることがあります。
歯周病や加齢が原因で歯茎が下がり、本来は歯茎の中に埋まっていた象牙質がむき出しになったことで起こる知覚過敏の場合も、クリーニングの刺激で痛む場合があります。
痛みが強く感じる時は、歯のクリーニングの前に麻酔をすることも可能ですので、痛みが辛い方は、事前にお申し出ください。